ピオクタニンブルー(メチルロザリニン塩化物含有製品)の使用について
メチルロザリニン塩化物(別名:ゲンチアナバイオレット、クリスタルバイオレット)は手術・内視鏡等の際にマーキングや病変部位の染色等の目的で多くの病院で使用されています。
平成30年11月に食品安全委員会がメチルロザリニン塩化物について「遺伝毒性を示す可能性を否定できず、発がん性が示された」と評価しました。
令和3年12月には、同月に開催された薬事・食品衛生審議会薬事分科会医薬品等安全対策部会安全対策調査会における審議結果を踏まえて、厚生労働省から「代替品がなく、当該医薬品によるベネフィットがリスクを上回る場合に限り、そのリスク(遺伝毒性の可能性及び発がん性)を患者に説明し、同意を得た上で投与することを前提として認めることを許容する。」との内容の通知が発出されました。
当院では、下記3点の理由から、使用によるベネフィットがリスクを上回る場合に限り、メチルロザリニン塩化物を使用します。
①これまでも多くの病院で使用されていますが、実際に発がんしたとの報告はないこと。②使用するメチルロザニリン塩化物の使用量が、ごく少量であること。
③代替品がないこと。
また、当院では使用の対象となる患者様のお一人ずつに説明を行い、同意をいただく代わりに、ホームページに情報を公開することによりピオクタニンブルーの使用の同意を実施します。
なお、本件について同意をいただけない場合やお問い合わせなどありましたら、主治医もしくは薬剤科へお申し出ください。
令和5年3月 豊後大野市民病院